ザイザル錠5mg
特徴
ザイザル錠は、ジルテック錠のR体のみを分離し製剤化された抗アレルギー薬となり、眠気が出にくいと一般的に言われています。
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簡単に言うと、ザイザル錠は、ジルテック錠の効き目の強さはそのままで眠気などの副作用を軽減した抗アレルギー剤となります。
1日1回の服用で効果が持続し、眠気などの副作用も少なく個人的にはオススメの抗アレルギー剤となります。
規格・剤形
錠剤として5mgが発売されている他に、シロップ製剤も発売されています。
効果効能
花粉症であるアレルギー性鼻炎はもちろんの事、他の諸疾患にも効果効能があります。
蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症に対しても効果があります。
効果が出始めるのは早く、初回服用で通常1時間以内に感じる事が出来るかと思われます。
*Tmaxまでの時間:約1時間
成分名
レボセチリジン
用法用量
成人
1日1回5mgを就寝前に服用します。年齢により量を適宜増減させます。
基本的に5mg1錠の服用ですが、効果が不十分な場合は1日10mgまで増量可能となっています。
小児
7歳以上15歳未満の小児に対しては1回2.5ng服用を1日2回する事になります。
服用時点は朝食後、就寝前となります。
ザイザル錠とジルテック錠の効き目の違いは?
ザイザル錠5mgとジルテック錠10mgが同等の効果を示します。
作用機序
・ヒスタミンH1受容体拮抗作用
・好酸球に対する作用
・細胞接着分子産生抑制作用
半減期
半減期:7時間前後
ザイザル錠の有効成分であるレボセチリジンは、H1受容体への親和性が非常に強く、またH1受容体に結合した後、かい離するまでの時間が長く、効果が持続します。
また親和性が非常に強い事から抗ヒスタミン効果が高い、つまり効き目が強いと判断する事が出来ます。
警告
特になし。
禁忌・併用注意
禁忌
重度腎機能患者は服用出来ません(クレアチニンクリアナンス10ml/min)。
併用注意
テオフィリン、リトナビル、アルコール他
副作用
ザイザル錠で報告されている副作用は、傾眠、頭痛、疲労となっています。
傾眠とは?
寝ている状態ではあるが、周囲からの刺激ですぐに覚醒するが、ウトウトする状態。
傾眠が副作用として報告されてはいますが、実際の所
アレグラなどと同等レベルで鎮静作用が弱い(眠気など)抗アレルギー剤という印象が強いです。
眠気の副作用について
ザイザル錠はジルテック錠の高い効き目はそのままで、副作用である眠気を少なくした抗アレルギー薬になります。
これは有効成分であるレボセチジリンが血液脳関門を通過せず、脳内への移行が少ない事から脳内のH1受容体へ結合する事が少ない事が理由となります。
*脳内のH1受容体に結合すると眠気の副作用が発現、鼻水などの症状を改善する効果は鼻などに存在するH1受容体に薬剤が結合する必要があります。
排泄経路・性状・代謝酵素
主に尿中から排泄される腎排泄をとります。
注意点
特別注意する点はありません。
妊婦・授乳婦
妊婦には治療上の有益性が危険性を上回る場合のみ服用可能となっており
授乳婦では乳汁中への移行の可能性がある事より避ける事となっています。
薬価
ザイザル錠は1日1回1錠を服用するので、通常成人では1日当たり105.8円となります。
医薬品名(メーカー) | 薬価 |
---|---|
ザイザル錠5mg | 105.8円 |
ザイザルシロップ0.05% | 19.6円 |
*H26年4月変更薬価(次回はH28年4月予定)
ザイザルシロップは濃度が0.05%となるので10mlで10mgとなります。
薬価だと196円となり錠剤と比較し2倍弱となり割高となりますが錠剤が服用できない方は
シロップを服用するという方法もあります。
ジェネリック医薬品(後発医薬品)
ザイザル錠は2010年に発売された抗アレルギー剤では一番新しい薬となり、ジェネリック医薬品は発売されていません。
市販医薬品
ザイザル錠のスイッチOTC医薬品は現在の所発売されていませんし、今後しばらく発売される事はないかと思われます。市販薬としては、効果は同等であるジルテック錠(眠気の副作用はザイザルより多い)の有効成分であるセチリジンを使用したものが発売されています。
例)ストナリニ鼻炎Z、コンタック鼻炎Z
ザイザル錠添付文書
最新のザイザル錠の詳細については下記リンク先から確認する事が出来ます。
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